『ドラッカーさんに教わったIT技術者が変わる50の習慣』
概要
タイトルにちょっと問題ありだが内容は素晴らしい。
タイトルの「ドラッカーさんに教わった〜」という表現は、実際にドラッカーが本の内容を教えたわけではないので適切でないかもしれない。「ドラッカーさんの教えをIT技術者にあてはめた〜」が正しい。更に言うとドラッカーではない本からの引用も多数ある。という細かいツッコミはあるとしても、書かれている内容はどれも大変良いものでした。全部書き出すわけにも行かないので、特に意識しておきたい(自分に欠けていると思われる)内容をまとめておく。
対象読者
内容としては大きく分けて、3/5がプロジェクトメンバーとしての習慣、2/5がプロジェクトリーダーとしての習慣となっているが、現在の立場に関係なく新入社員もCEOも読めばいいと思う。
内容メモ
01.知的労働者としての特性を意識する
私たちは知的労働者です。私たちは、命令にしたがって行動するのではなく、自分で考えて意思決定をしなければなりません〜 ITエンジニアは自分を軸に判断していると仕事がうまくいきません。社会、顧客、会社、周囲のエンジニアなど、自分以外の何かに対する貢献を意識すると、自分の感情以外の部分で判断することができるようになります。
『貢献する』という意識が、IT技術者としてのすべてのスキルの根底になるということです。
20.仕事の品質を向上させる
金銭的な報酬を求めるのではなく、自分自身の能力・仕事・成長を報酬として考える〜 自分のやった仕事は、自分の作品だと考える〜 こういう気持ちで仕事をしていくと、仕事の品質を高めることは手抜きのできない重要な事になるのではないでしょうか?〜 これは、自分自身のモチベーションアップにもつながるはずです。
前向きなマインドの持ち方ですね。
28.誤りを誠実に謝罪する
謝罪は、決して相手に許してもらうためにするものではない〜 自分を正当化して逃げ回っても、問題はついて回ります。〜 先延ばしすれば、忘れられるのではないかという期待は、あなたの心の弱さであり、全くの幻想です。時間が経つほど、事態は必ず悪化します。
謝るときも、逆に謝られる時も、感情は脇に置いて論理的に対応することが大切です。
37.メンバーのプロセスを管理する
最終的に完成した仕事の品質は、個々の仕事の品質の総和です。ここの仕事の品質が充分でないのに、全体の品質が良いということはありえません。
テストだけが品質ではないということです。
まとめ
この他の習慣も全て大事なことなんですが、すごくざっくりまとめてしまうとこういうことなのかなと思いました。
『すべての行動や判断は、目的意識を持って、論理的に行うべし』
- 作者: 恒川裕康
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