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Persistence

続けることに意味がある。

『関数型プログラミングに目覚めた! IQ145の女子高校生の先輩から受けた特訓5日間』を読んだ

関数型プログラミングに目覚めた! IQ145の女子高校生の先輩から受けた特訓5日間』を一読したので感想を書いていきます。

この本の感想を3行でまとめると

パラダイムシフト

本書の前半半分は、命令形プログラミングと関数型プログラミングパラダイムの違いを非常に分かりやすく説明されています。自分が今まで書いていた命令形プログラミングはフローを作成して機能毎に分割して作っていましたが、関数型プログラミングはフローや状態を排除し論理毎に機能を作成し、必要になった時に必要な分だけ計算する(イベント駆動)という方法を取ります。「論理」と「計算」を分けて考えるという説明はわかりやすかったです。

一方の後半半分は、FRP(関数型リアクティブプログラミング)の説明になるのですが、アリストテレスピタゴラスプラトンデカルト、などの哲学思想(これはこれで読み物としては面白かったですが)とFRPを対比させて説明が進んでいくのですが、正直最後の方はついていけなくなりました。まあこの辺は、FRPだけを説明するのはもっと簡単だけど、筆者としてはその根本的な思想を伝えたかったのだと思います。なお、これらの大部分は著者のブログの記事(量子コンピュータ関連のエントリー)にも書いてありますので、興味があれば読んでみるとよろしいかと。

歴史的背景

会話形式で説明が進んでいく中でいくつものプログラミングに関する歴史が説明されており、読み物として面白かったです。例えばJavaScriptの生い立ちの話とか、命令形プログラミングから関数型プログラミングへのパラダイムシフトやの歴史、そして次のパラダイムシフトは何かなど。

本を読む姿勢

本書を買う前から著者のブログ等で著者の関数型プログラミングの説明に対する否定的な意見があることは知っていましたが、元々の意見が交わされていたサイトは削除されてしまい、今は罵り合いみたいな情報しか残っておらず、遅れて知った身としては何が正しいのか分かりません。ですから、果たして「この本を信頼して読んでよいのか?」という不安がありました。

しかしそもそも、正しい本の読み方としては、本を100%信用して読むのではなく、疑問を持ちながら読むことも必要だということを、『本を読む本 (講談社学術文庫)』という本の中でアドラーが言っていたのを思いだしました。本書を通じて関数型プログラミングに興味が湧いたので(この点に関しては間違いなく読んでよかったと言える)、他の関数型プログラミングに関する本や情報も今後調べて身につけていきたいと思います。

全体を通して

本書は科学哲学史の観点から関数型プログラミングの根本に迫るというアプローチを取っています。このへんは好き嫌いが別れるところかと思いますので本を購入される前に立ち読みをするなり著者のブログに目を通してみることをオススメします。しかし事実として、関数型プログラミングパラダイムシフトは既に起きており、オブジェクト指向に変わる次のスタンダードになりうるということは大いに共感できたし、実際に世の中の動向もここ数年で「イベント駆動」という方式を取るプロダクトがどんどん生み出されていますので、自分も今のうちに関数型プログラミングを勉強しておかないとなーと思いました。

次にやること