Persistence

技術メモなど

書評:from everywhere

歌手・声優・女優である坂本真綾さんの37日間のヨーロッパ一人旅を綴ったエッセイです。彼女が旅の中で出会った人々、感じたこと、出来事がたくさん詰まっていまっていて、自分もどこか旅に出ていたような後読感がありました。

その内容は読んで頂くとして、私が感じたこと。

なんか、上手く言えないけど、優しい気持ちにになれました。他人に対しても、自分に対しても。他人と自分を比較するのをやめよう、他人を受け入れ、自分も受け入れてあげようと思いました。

素敵な手紙をありがとう。



この本を読んで、自分が初めて一人海外旅行に行った時のことを思い出しました。私が初めて一人海外旅行に行ったのは、真綾さんが初めて一人で海外に行ったのと同じ23歳のときでした。きっかけは、坂本真綾さんがまさにこの旅に出ていると知った時でした。すごい!自分もヨーロッパに行きたい!一人で自分と向き合いたい!という気持ちが赴くまま、フランス語はおろか英語もろくに話せない私は数ヵ月後にフランス6日間の旅に旅立っていました。

色々な人に、勇気あるねとか、よく一人で楽しめるねとか、色々言われましたが、今考えるとただの無謀だったと思います。帰ってこれなくても別にいいか、死ぬことはないだろう、くらいの気持ちでした。そのときは、とにかく自分に対して悶々とした気持ちを抱えていたので、一人旅に出たら何か変わるんじゃないか、発見があるんじゃないかと思っていました。

しかし結果は、ただの気取った観光客でした。足が棒になるほど歩いて、全ての観光名所を見なきゃ!という観念に捕らわれ、自分を見つめ直す余裕などありませんでした。旅の中で出会った人もいましたが、一人になった時は孤独感を感じ、帰りたいと思ったこともありました。

でも、この本を読んで、もう一度一人旅に出たくなりました。今度はもっと、心に余裕を持って行けるんじゃないかなと思います。